ナカバラの仕入れ「原体VS部位ばら売り」どちらが有利か?

こんにちは、焼肉店2代目店長のエレファント・リュウです。

お客様に最高のお肉を、最大限お安く提供したい!そう願う今日この頃です。
そのために店長としてやるべきことはたくさんあり、仕入れの見直しも重要なテーマです。
良いお肉をよりよく仕入れれば、お客様に良いお肉をより安く提供できる訳です。

うちのお店では和牛カルビは和牛のナカバラ(中バラ)という部位を原体で仕入れています。
原体とは”未成型”の肉のことで、余分な脂肪やスジなどが付いたままの状態の肉のことです。

出典:八面六臂株式会社様WEBサイトより「ナカバラ原体の写真」
https://hachimenroppi.com/detail/99849/

原体のお肉をカルビや上カルビなどの商品にするため、余分な脂肪やスジなどを取り除き、各部位にばらして成形する作業が必要になります。

あらかじめ各部位にばらされた状態でばら売りもされているため、どちらで仕入れた方が良いのか?というのは気になるところです。

今回は当店の場合においてどちらが良いのかを調べてみました。

ナカバラ(原体)から切り出せる部位は6つ

ナカバラから下記6つの部位に切り出すことができます。

出典:Mマート 【不定貫】A4等級 和牛友バラスペック 「各部位に分割された状態のお肉」
https://www.m-mart.co.jp/search/item.php?type=buybuys&no=number&id=aruku&num=38
  • ヘッドバラ
  • カイノミ
  • カブリ
  • インサイドスカート
  • バラ山
  • カッパ

カイノミ、ヘッドバラなど各部位に分かれた状態でお肉を仕入れることもできますので、お店によってはそうしているところも有るでしょう。
中でもカイノミやヘッドバラは価値が高く、サシが入っていて柔らかく厚切りにしてもおいしくいただけるため、うちのお店では上カルビとして提供することができる部位です。

一つのナカバラ(原体)から、どの程度のカイノミやヘッドバラがとれるのか?
加えて、原体で仕入れたほうがいいのか、ばら売りで仕入れたほうがいいのか?
調べていきます。

”ナカバラ(原体)” VS ”ばら売り” 仕入れるならどっちが有利か?

ナカバラ(原体)で仕入れるべきか、ばら売りを仕入れるべきか、これはお店のメニュー構成や経営環境で決まるものだと思います。調理スペースが十分にあるか?冷蔵庫の容量は余裕があるか?売れる量と仕入れる量のバランスはどうか?

直感としては原体で仕入れた方が単価が安いため、単純にお肉を安く仕入れることができるというメリットがあります。
しかし、原体はとても大きいため、大きな調理スペースを必要とするし、冷蔵庫も余裕がないと厳しい。売れ残りのロスが心配。成形する手間がかかる。というようなデメリットがあります。

まずは原体で仕入れた場合と、ばら売りで仕入れた場合とで仕入れ価格にどれくらいの差が出るのかを単純比較をしていきます。

宮崎牛のナカバラ18.4Kgを各部位に分割した結果

宮崎牛のナカバラ(原体)を各部位に分割した結果、下記のようになりました。

ちなみに、宮崎牛の仕入れ単価を仮に現在の市場相場2,450円/Kg(税抜)としています。

18.4Kgですから、価格は45,080円(2,450×18.4=45,080)という計算になります。

  • ヘッドバラ・・・1,080g(5.9%)
  • カイノミ・・・2,780g(15.1%)
  • カブリ・・・5,890g(32.0%)
  • インサイドスカート・・・590g(3.2%)
  • バラ山・・・2,800g(15.2%)
  • カッパ・・・510g(2.8%)
  • 脂肪・スジなど・・・4,750g(25.8%)

成形後部位のばら売り単価はいかほどか?

ここで原体で仕入れた場合と、成形されたものを仕入れた場合とでどれくらい差があるのか比較してみましょう。そのためには、ばら売りの単価を調べる必要があります。
Mマートさんの商品情報を参考にして調べてみます。

ヘッドバラ 7,500円/Kg(【不定貫】黒毛和牛A4 ・A5 ヘッドバラ

カイノミ 8,000円/Kg(【不定貫】黒毛和牛バラ肉 A4・A5 カイノミ

カブリ 3,240円/Kg(【不定貫】国産牛 黒毛和種 バラ カブリ

インサイドスカート 4,560円/Kg(【不定貫】九州産黒毛和牛 インサイドスカート A5/A4

バラ山 3,456円/Kg(不定貫】【厳選した牛のみ使用】黒毛和牛 バラ山 ゲタ 中落ち カルビ

カッパ 880円/Kg(【九州産】黒毛和牛カッパ肉

単純比較ではナカバラ(原体)で仕入れた方が安価であった

上記のばら売り単価と、ナカバラ(原体)から分割された各部位の重量とを掛け合わせると次のようになります。

成形後パーツのばら売りだと、ナカバラ(原体)で切り出すことができた量と同等の仕入れをするには合計62,240円必要

ばら売りだと、ナカバラ(原体)で切り出すことができた量と同等の仕入れをするには合計62,240円(税込)必要だということがわかります。
ナカバラ原体で仕入れれば45,080円(税抜)、税込みでも48,686円(税込)ですから、その差額は13,554円となります。

原体で仕入れた方が13,554円お安い!ということですね。
ただし、原体の場合は成形をするために要する手間や、成形後に真空パックなどをして保管に適した包装をする手間、それに伴う人件費がかかることを忘れてはいけません。

仮に店長の時間あたりの人件費を「社長の人件費はどう考える?時給計算で価値を最大化する」のサイトに記載の通り、3,242円で計算をした場合、上記成形作業、包装作業などに2時間を要したとすると、6,484円のコストがかかります。
従って、ナカバラ原体で仕入れた場合は13,554円-6,484円=7,070円ですから、原体で仕入れることで7,070円安いということになりますね。

ところで、ナカバラ原体で仕入れを行う際、仕入れ単価は一定ではありません。いくらまでなら許容範囲なのでしょうか。

単純に計算してみると、7,070(円)÷18.4(Kg)=384.2(円)
2,450+384.2=2,834.2
ナカバラ原体の仕入れ単価が2,834円/Kgまでなら、原体で仕入れた方が安いです。

ただし、この価格差をどう捉えるかは経営者次第です。決定的に大きな価格差があるか?
また、すべての部位を有効に使いきれるのか?
使いきれず破棄する部位があるのなら、ばら売りにしてそこは仕入れないという選択肢もあるはずです。

今回は単純に原体で仕入れるか、各部位ごとに仕入れるかの2択での比較ですが、仕入れ方法はたくさんあります。どのような方法が最も自店舗の経営に向いているのかは、その環境やメニュー構成により大きく異なることでしょう。

ひとまず、現段階では”当店の場合は”原体で仕入れる方が良いという結論です。

しかし、まだまだ研鑽の余地があります。
原体とばら売りをうまくミックスさせた方が良いと思える一面もあります。そのあたりはまた別の機会に書いていきます。

今回は以上です。

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